早春の関東 花の旅 '09


(2日目・3月15日)  −ローカル線に揺られ、美しい菜の花と海に感動−

小湊鉄道

房総半島中央部の五井と上総中野をむすぶ39.1kmの私鉄です。旧国鉄時代の気動車のお古でしょうか。なかなかいい味を出していますね。京葉工業地帯を出発した列車は、やがて住宅地を抜け、のどかな田園や山間部へと走っていきます。ぼんやり車窓を眺めていると、いつか見たあの懐かしい風景へと移り変わっていく、そんな魅力的な路線でした。
五井駅にて 小湊鉄道の車内風景 いすみ鉄道と小湊鉄道の車両
いすみ鉄道への乗換駅「上総中野」 おみくじの駅舎「東総元」 いすみ鉄道の終点「大原」
いすみ鉄道

上総中野といすみ市の大原をむすぶ26.8kmの私鉄で、旧国鉄の木原線を引き継いだそうです。小湊鉄道と乗り継げば、五井から大原まで房総半島を横断することができ、田園風景の中を走るローカル色豊かな楽しい旅ができます。
沿線のボランティアの方達が、毎年菜の花の種を撒かれ、春には黄色いじゅうたんを敷いた”菜の花路線”が誕生します。
いすみ鉄道の車内 沿線は菜の花の帯
黄色を基調とした塗装の2両編成の車体は、沿線の菜の花とよくマッチしています
勝浦海中公園

リアス式海岸の自然美あふれる景勝地で、勝浦海中公園に指定されています。また、この付近は寒流と暖流の接点にあたり、海の生物が豊富だそうです。
ここの見どころは東洋一の規模を誇る「海中展望塔」です。残念ながら前日の荒天で海が濁って、視界が悪かったです・・・
美しい太平洋の眺め
荒波に浸食された海岸線 海中展望塔 海の中は濁ってました・・・
東京湾フェリー

房総の金谷港とい三浦半島の久里浜港を結ぶフェリー。約40分の短時間のクルーズだけど、東京湾の美しい風景が楽しめます。この日は夕方だったので、東京湾の感動的な日の入りや、富士山のシルエットを見ることができました!
夕暮れが迫る船上にて 美しい日の入り
うっすら富士山のシルエットが見えました 夕食はラーメンと牛丼のセット
旅日記 その1

3月15日・・・東京〜五井〜上総中野〜大原〜鵜原〜浜金谷〜久里浜〜東京

今回の旅行は、ローカル線の景色を味わうことも大きな魅力です。
朝起きたら抜けるような青空! 最高の行楽日和です。まずは地下鉄とJRを乗り継いで内房線の五井へ。ここで「房総半島横断切符(1,600円)」を買いましょう。小湊鉄道といすみ鉄道の連絡切符で、途中下車もできるお得な切符です。
五井駅のホームに「小湊鉄道」の1両編成の列車が停まっています。旧国鉄時代の気動車のお古かな? なかなかいい味を出していますね。さっそく切符を買って列車に乗り込むとすでに満席でした。途中の養老渓谷へのハイキング客が多いようです。

がたんごとんと心地よい振動を感じながら、沿線の風景を楽しんでいると、終点の上総中野に到着しました。駅には大勢の鉄道ファンが待ち構えています。バイクや車で追いかけてるんですね。ここで「いすみ鉄道」に乗り換えます。
時刻表をじっくり見ると、途中下車して次の列車に乗っても昼過ぎに大原に着くことがわかりました。そこで、車窓から見える菜の花が美しかった東総元で途中下車しましょう。次の列車までの1時間を、線路沿いの菜の花や列車の写真を撮ったり、この先のルートを考えたりして、のんびり過ごしました。
東総元の駅舎は大工王の谷和雄さんが「開運」を願ってリフォームされました。おみくじの箱をモチーフにした六角形の駅舎の待合室には、手回し式のおみくじがあり、屋根には「大吉」と書かれた開運板が取り付けられています。噂に聞いていた駅はこんなにすてきだったんです。嬉しい発見です^^

終点の大原でJRに乗り継ぎ、鵜原駅で途中下車して「勝浦海中公園」へ行きましょう。鵜原海岸はリアス式海岸の自然美あふれる景勝地で、勝浦海中公園に指定されています。また、この付近は寒流と暖流の接点にあたり、海の生物が豊富だそうです。太平洋の荒波に削られたごつごつした岩や、打ち寄せる波がすごく美しかったよ^^
ここの見どころは東洋一の規模を誇る「海中展望塔」です。透明度の高い海中を泳ぎ回る魚が見れるハズ! でしたが、前日の荒天のため濁ってしまい、魚の影が見えるくらい。。。 濁りのため入館料(930円)が150円に割引されていました。海中は濁ってダメだったけど、周辺のきれいな景色が見れたから、この良心的な金額なら満足です^^

再びJRで浜金谷へ。今度は金谷港から久里浜港へ「東京湾フェリー」で渡りましょう。
船は前日の波が残っていて多少揺れたけど、40分ほどで久里浜港に到着しました。途中、三浦半島に沈んでいく夕日や、うっすら見える富士山が印象的で、ずっとデッキに立って眺めていました♪
久里浜では、ペリーゆかりのペリー公園などにも行きたかったけど、いすみ鉄道で途中下車したからその時間がなくなりました。三浦半島は見どころが多いので、また次回にでも訪れたいと思います。ローカル列車に揺られ、のどかな田園や菜の花、勝浦の美しい景観、東京湾に沈む夕日と富士山のシルエット。電車だけでなくフェリーも利用した変化に富んだ一日でした。こんなローカル色豊かな小さい旅もいいものでしょ♪
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