冬の北海道 道東紀行


(2日目)  −丹頂と白鳥と流氷と−

和商市場

行商人たちが「和して商う」という意味をこめて和商協同組合を設立した市場。魚介類をはじめ、野菜、乾物、衣類、肉、薬、雑貨などいろんなものを販売している。今では観光要素も強く、丼にご飯を買って入れてもらい、その上に自分の好きな食材を乗せていき、料金を支払う仕組みの勝手丼が有名。
和商市場 和商市場 和商市場
新鮮な魚介類が豊富で、蒸し毛蟹がすごく美味しそうだった
鶴見台

江戸時代には日本各地でタンチョウを見ることができたという。しかし開発や乱獲によって個体数が激減し、一時は絶滅の危機に追い込まれた。その後、タンチョウを保護するため、国立公園や鳥獣保護区の指定、ラムサール条約などの活動により、現在では1000羽を超えるほどになった。釧路周辺には、3か所の給餌場があり、湿原にエサがなくなる冬になるとタンチョウたちがやってくる。その一つ、鶴見台は近くにお住いの渡部トメさんが、私有地を開放して給餌場にされている。タンチョウの優雅な舞いは本当に美しい。
釧路湿原 鶴見台の丹頂 鶴見台の丹頂
バス車窓から見える釧路湿原 鶴見台のタンチョウ
摩周第一展望台

神秘の摩周湖は、世界第二位の透明度を誇る湖。周囲20km、面積19.6平方km、最深212m、海抜351mのカルデラ湖で、周囲には摩周岳などが取り巻き、川の出入りはまったくない。にもかかわらず水位は一年中一定しているというから不思議。冬場ということもあって、霧はかかっていなく、氷結していて摩周ブルーの湖面ではないのもおもしろかった。
摩周湖 阿寒の山々
氷結し、雪が積もった摩周湖 遠くに阿寒の山々が見える
硫黄山

標高512mの活火山で、茶色の地肌がむき出しの山麓から山頂にかけて無数の噴気孔があり、硫黄分を含んだ噴煙が上がっている。遊歩道があって噴気地帯まで近づくことができるので、迫力があって楽しい。一帯には高山性のハイマツやエゾイソツツジが大群落を形成していて、6〜7月に純白の花が咲き誇るという。
噴煙を上げる硫黄山 噴煙を上げる硫黄山
あちこちで噴煙を揚げている
噴煙を上げる硫黄山 たまごを売る いう黄zanから見える斜里岳
硫黄の噴出も目の前に見える 蒸したたまごを売るおばちゃん 硫黄山からみた斜里岳
屈斜路湖

周囲57kmのカルデラ湖で、湖に中島が浮かぶ。独特の青い美しい水の色が魅力で、阿寒国立公園でも明るくおおらかなリゾート地として、キャンプやヨット・温泉浴で賑わう。また、湖岸の砂湯と和琴半島には露天風呂もある。冬期は白鳥の飛来地としても有名で、観光客で賑わっている。
屈斜路湖 屈斜路湖の白鳥 屈斜路湖の白鳥
屈斜路湖の砂湯周辺は、温泉が湧いているので氷結していない これだけ集まると迫力がある
美幌峠

屈斜路湖から網走方面に向かう国道にある峠で、大駐車場や物産店などがある。標高525mの展望台からは、ぽっかりと中島が浮かぶ屈斜路湖の景観が雄大で見事だ。天気が良く、遠く斜里岳まで見渡せた!
美幌峠からみるパノラマ 美幌峠からみるパノラマ 美幌峠からみる屈斜路湖
美幌峠から眼下に見える屈斜路湖や、遠くに見える斜里岳など、素晴らしいパノラマ
網走刑務所

網走川の畔に建つ刑務所で、北海道の道路開削のため、全国各地の監獄から移送した重罪犯受刑者を収容する目的で設置された。耕種農業、畜産農業、木工作業などを行っている。
ニポポ電話
鏡橋 網走刑務所
網走川に架かる鏡橋 レンガ造りの正門 ニポポ電話
おーろら号

1月下旬から3月中旬までオホーツク海は流氷に覆われる。でも、流氷は海流に乗って、まるで生きもののように移動する。だから必ず見れるというものではない。網走には、流氷砕氷船「おーろら号」が就航している。船底が氷塊にぶつかり、船体の重みで氷を割って進む迫力は圧巻!
幸い流氷があり、美しい夕日も見ることができた。
おーろら号 船内
砕氷船「おーろら号」 船内はこんな感じ
流氷 流氷 流氷とオジロワシ
港を出ると流氷帯が待っていた 水先案内をしてくれるカモメ! オジロワシがいた!
流氷 流氷 流氷
純白の流氷が徐々に赤く染まり感動的な落日を迎えた
ミニオフ会

HP仲間で旅行好きのとんびさんと、網走滞在の日程が一致したので、夕食をご一緒した。居酒屋「和助」さんで海鮮料理をたくさん食べたあと、お好み焼き「八点鐘」さんで「ほっけバーガー」を食べた。
魚介類はすごく美味しかった。また、ほっけバーガーはホッケをミンチにしたバーガーで、魚の味がして美味しかった。
居酒屋 魚介類が美味しい
居酒屋で美味しい魚介類をたくさん食べた
八点鐘の店内 ほっけバーガー ホテルの部屋
八点鐘(はってんしょう)の店内とほっけバーガー 宿泊した北海ホテル
旅日記 その2

目が覚めたら快晴です。天気予報も晴れて暖かくなる予報なので、これは期待できそう♪
ホテル(釧路駅前ホテル オーシャン)は改装したばかりのピカピカで、朝食付きで4,000円(シングル)の格安! ただし、朝食といっても、おにぎり2個かサンドイッチの選択といういたってシンプル。私はリュックひとつだから問題なかったけど、部屋が狭いから荷物が大きいと苦しいかも。ただ、最上階に展望大浴場があるのが嬉しかったです。ホテルの隣が「和商市場」なので、ちょこっと朝の市場を覗いてみました。釧路は流氷の影響を受けないので、普通に漁があります。ホッケや毛蟹、花咲蟹がめっちゃ美味しそうでした!

2日目は定期観光バスと路線バスを乗り継いで網走まで戻ります。
阿寒バスには、いくつかの定期観光バスが運行されていて、その中の「ホワイトピリカ号」を利用します。このコースは「釧路駅〜鶴見台〜摩周湖〜硫黄山〜川湯温泉〜屈斜路湖〜阿寒湖〜釧路駅」の1日観光です。観光要所では20分ほどの休憩があります。寒い時期なのでこれで十分見ることができます。(運行日に注意が必要です)
途中の川湯温泉で、阿寒湖発網走行きの路線バスに接続していて、乗り換えることができます。路線バスとは摩周湖から屈斜路湖までは同じコースを走るので、ガイドさんの機転で屈斜路湖(砂湯)まで観光バスに乗せていただきました。観光バスだとガイドが聞けるから嬉しいんだよね。ガイドさんありがとう。嬉しかったよ^^
ガイドさんといえば、1年生ガイドさんが研修のため乗っておられました。夏の観光からガイドするのかな。がんばってね!

最初の観光は「鶴見台」からタンチョウの観察です。鶴見台は阿寒郡鶴居村にある給餌場で、渡部トメさんが40年ほど前から、私有地で餌付けをされています。毎年餌のなくなる冬場に、多くのタンチョウが訪れます。ここを訪れるのは学生時代以来二十数年ぶりです。当時は釧路のYHに宿泊して何度も丹頂を見に来たものです。なんにもなかったところが、今では周囲に家が建ち雰囲気がガラッと変わっていました。
おおっ いましたいました! 最初は4羽しかいなかったけど、しばらくすると飛んできてくれました。やっぱりタンチョウは美しくて優雅です。いつかもう一度じっくり見てみたいと思いました♪

鶴見台をあとに「摩周湖」へ向かいます。冬の摩周湖ははじめて。神秘的な摩周ブルーの湖はどんな姿を見せてくれるんだろう? わくわくしていたら到着。湖面が氷結して、氷の上に雪が積もっています。真っ白な湖面は神秘的というより、別世界を見ているようでした。遠くに斜里岳が見えて絶景です!  振り返れば、雄阿寒岳が見えます。素晴らしい展望に感動です^^

次は「硫黄山」の観光です。山麓から山頂にかけて無数の噴気孔から硫黄分を含んだ白煙が上がっています。白煙のところまで行くことができるので、かなり迫力があります。ここで蒸したたまごを買いました。箱根と違って黒くないので? って聞いてみたら、箱根は茹でるので黒くなるんだって。ここは蒸すので黒くならないそうです。美味しかったよ^^

川湯温泉は車窓から見ただけで屈斜路湖(砂湯)に到着。ここで昼食休憩、その後バスの乗り換えです。
砂湯には足湯があって、気持ちよさそうに足湯を楽しんでいる人がいました。ここは温泉が湧くので周辺は凍らず、毎年白鳥が飛来します。餌付けもされているので、たくさんの白鳥がいました。があがあと鳴いて羽を広げると大迫力。美しい屈斜路湖と白鳥がよく似合ってました。

屈斜路湖でランチのあと、12:45発の網走行きバスに乗り換えます。路線バスなのでガイドはないけど、観光用のテープを流してくれます。乗客はたったの5人。大赤字で多額の補助金が投入されていると思うけど、貴重な足だからいつまでも廃止にならないことを祈りたいです。バスは美幌峠で20分の休憩です。見晴らしの良い美幌峠では、美空ひばりの歌声が流れ、眼下に見える屈斜路湖をはじめ、360度のパノラマを楽しみました♪

美幌峠を下ったバスは女満別空港を経て、15:00に網走駅に到着しました。すぐにホテルにチェックインし、市内観光地を結ぶバスの2日間乗り放題切符(1,000円)を購入しました。部屋にリュックを置いて、映画「網走番外地」シリーズでおなじみの「網走刑務所」に行きましょう。網走川に架かる鏡橋を渡ると正門前までは行くことができます。もちろん現役刑務所だから、真っ当な人生を歩んでいる人は中に入ることはできません(笑)
お土産に受刑者が製作している「ニポポ人形」を買って帰ります。

メインイベントの砕氷船「おーろら号」の出航時刻が近づいてきました。バスで砕氷船乗り場に行き、予約しておいた16:30発の船に乗り込みます。この16:30発は流氷があるときのみ運行される、サンセットクルーズです。港を出るとすぐに流氷帯に突入です。船室でくつろいでいた人たちも、流氷帯に入るとみんなデッキに出て見物。暖かくなって最高! そして流氷を割って進む船に感動!
太陽がどんどん低くなって、純白の氷が赤みを帯びてきました。素晴らしい光景と、美しい色彩にうっとりです。カモメが飛び交い、オジロワシがいました。すごいぞ!  そして印象的なサンセット。最高のクルーズでした♪

夜はHP仲間のとんびさんが網走に来られるというので、ミニオフ会です。バスターミナル近くの居酒屋「和助」で、海の幸を中心にいろいろ食べました。なかなか美味しかったです。旅の話題などで盛り上がり、あっというまの2時間半。お腹がいっぱいになったけど、気になっていた「八点鐘」というお好み焼き店に行って、名物の「ほっけバーガー」を食べました。ほっけをミンチにしたバーガーです。味はまあまあだけど、一度食べたらもういいかな。話の種にいかがですか?

網走での宿泊は、駅から5分の「北海ホテル」。朝食バイキング付き5,600円でした。少し古い建物だけど、部屋は昨日のホテルより広く、ここも大浴場付き。おすすめです。
って感じの、朝から晩まで盛りだくさんの一日でした^^
MEMO

流氷は生き物のように、位置を変えていきます。第一管区海上保安本部が、海氷状況を提供しているので、流氷を見に行く人は参考にしてね。


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