釧路湿原と富良野・美瑛の丘を散策


(2日目)  −丘と列車から眺める雄大な釧路湿原−

丹頂鶴自然公園

明治時代の乱獲と開発により、絶滅の危機にあったタンチョウを保護増殖するため、昭和33年8月に5羽のタンチョウが放され開園した。平成17年度の調査では、1,008羽にまで増殖した。園内には天井のない柵で区切られた、ケージが並んでいる。いつでも外へ飛んでいくことができるのがユニークだ。区切ってあるのは、縄張り争いをするからとか。緑の中のタンチョウも美しいけれど、白銀の世界に舞うタンチョウも見てみたい♪
丹頂鶴自然公園 タンチョウ
丹頂鶴自然公園 タンチョウの姿は美しい
釧路市湿原展望台

釧路湿原は、国内28番目の国立公園として昭和62年に指定された。この湿原に群がる「谷地坊主」をモチーフとした建物(展望台)が昭和59年にオープンした。屋上からは四季折々の湿原の風景が見え、周辺には2.5kmの遊歩道が整備されている。木々が茂る木道を歩くととても気持ちいい。時間の都合で少ししか歩けなかったけれど、いつかゆっくり歩いてみたいところ。
釧路市湿原展望台 釧路市湿原展望台 釧路市湿原展望台の木道
谷地坊主をモチーフとした展望台 展望台の屋上からの風景 遊歩道は整備されていて気持ちいい
コッタロ湿原展望台

300段ほどの階段を上り、息が切れそうになったころ展望台に到着する。眼下にヨシやスゲの湿原が広がり、蛇行するコッタロ川や無数の小さい沼が散在する様子が見れる。これぞ釧路湿原といった、太古からの自然をほうふつとさせる景観で、国立公園の特別保護地区に指定されている。
また、この付近では、タンチョウやアオサギなどの野鳥が見れることもあるという。この日は残念ながら、野鳥の姿はなかった。
コッタロ湿原展望台 コッタロ湿原展望台の長い階段
コッタロ湿原展望台の入口 長い階段を上っていく
コッタロ湿原展望台の眺め コッタロ湿原展望台の眺め コッタロ湿原展望台の眺め
展望台からは釧路湿原の美しい風景が広がっていた
湿原の花 釧路湿原には美しくてかわいい草花がたくさん咲いていた。
雨に濡れ、深い緑の中にひときわ目立つ純白の花。雨の日の自然って実に美しいと感じた。
湿原の花
塘路湖エコミュージアムセンター「あるこっと」

塘路湖の南岸に位置する環境省の施設。湿原の生命である「水」をテーマに、湿原を旅する水や、釧路湿原の自然や動植物の姿などを紹介している。入館無料で、釧路湿原の水中の様子や湿原のしくみなどの学習ができるのがいいね。
あるこっと あるこっと 塘路湖
くしろ湿原ノロッコ号

釧路湿原の中(釧路〜塘路間)をのんびりと走る、日本一遅い列車だとか。釧路〜塘路の運賃は530円。もちろん特急料金なんて不要。ゆっくり走る車窓から湿原が見え隠れし、釧路川が接近している地点や、岩保水門などの見どころでは徐行してくれる。車内限定販売もあって楽しい乗り物だ♪
ノロッコ号 ノロッコ号の車内 ノロッコ号の車窓
幣舞橋 和商市場 勝手丼
欄干に四季の像を配置した幣舞橋 釧路最大の鮮魚市場(和商市場) 和商市場の名物「勝手丼」
釧路を後に

釧路湿原の景観を楽しんで、宿泊地のトマムを目指す。白糠までは海岸ドライブ、徐々に山間部に入って、日高の山脈を越える。全般に走りやすい快適なドライブだった。
恋問海岸 本別町 日勝峠
美しい海岸線の恋問(こいとい)海岸 本別町の眺め 日勝峠から清水町の眺め
ホテル ホテル ちゃんちゃん焼き
とてもリーズナブルなホテル「グレーシィトマム」 夕食は「ちゃんちゃん焼き」
旅日記 その2

この旅のテーマの一つに「釧路湿原を眺めてみたい」というのがあります。展望台からの眺め、湿原のトレッキング、ノロッコ号に乗車など、いろいろ楽しみ方があるけど、釧路は1泊だけと決めていたので、全部はとても無理。どれに絞ろうかとネットを検索していたら、「湿原展望台とノロッコ号乗車(3,100円)」という阿寒バスの半日定期観光が見つかりました。これはラッキーとさっそく申し込み^^
集合場所に行くと、参加者は12名。この人数ならゆったり座ることもできてラッキー!  定期観光の良いところは、車内でガイドさんがいろいろ説明してくれるところ。湿原の起源やタンチョウの生態など、とても興味深く聴くことができました。難点は、1か所の滞在時間が少し短いことかな。

釧路に来たらタンチョウを見ましょうと、丹頂鶴自然公園へ。「鶴」は渡り鳥という意味があるので、「丹頂鶴」とは言わず「タンチョウ」が正しいんだって(タンチョウは渡り鳥ではない)。そういや「ナベヅル」や「マナヅル」は渡り鳥だから、名前に鶴がつくよね。ひとつ賢くなったよ。
タンチョウは羽を広げると2mもある日本最大の鳥だそうで、その優雅な姿を見て、釧路湿原の展望へ向かいます。湿原展望台、コッタロ湿原展望台の2か所から釧路湿原の展望を楽しみました。あいにく小雨が降り続いています。濡れるのは鬱陶しいけれど、少し強めの風があったので、深い霧がかからなくてよかったです。とくにコッタロ湿原展望台からは、しっとりして神秘的でもある風景が広がっていて、めっちゃきれいでした。

湿原展望のあとは、JRのノロッコ号に乗車です。日本一遅い列車というキャッチフレーズだけど、結構スピードが出ていたと思うな。見どころではゆっくりスピードを落としてくれるのが嬉しかったです。塘路駅から釧路駅まで約45分間、車窓風景を楽しみました。ちなみに、塘路駅から乗車した場合、進行方向に向かって右側の席がお勧めです!

午後1時前に定期観光が終わり、遅めのランチです。釧路にも大きな市場があります。釧路は港町だから新鮮な魚介類が美味しいところ。その「和商市場」で、名物の「勝手丼」を食べましょう。勝手丼とは丼にご飯を買って入れてもらいます。そこへ、自分の好きな食材を乗せていき、料金を支払う仕組みです。自分勝手に丼を作って食べるから勝手丼。私はウニとイクラは嫌いなので、魚やエビなどを乗せて食べました。美味しかったぁ♪
もう一つ、釧路発祥と言われる「ザンギ」も食べなきゃ。ザンギとは「鶏の唐揚げ」を、醤油ベースの特製タレにつけて食べます。タレに浸けて揚げる店もあります。これがまた美味しかったです^^

満腹になったところで、今夜の宿泊地トマムを目指して走りましょう。釧路から5時間弱の長距離ドライブです。途中、海岸線の美しい「恋問海岸」や「日勝峠」からの眺望などを楽しみながら。午後には雨も上がって、曇り空ながら景色も美しくて、運転がまったく苦にならなかったです。
午後6時過ぎ、ようやくトマムのホテルに到着。ここは、2食付きが基本で、1人5,500円。必要最小限の設備しかないけれど、寝るだけには十分なホテルでした。この頃にはすっかり天気も回復し、満天の星空が美しかったです♪


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