飛鳥寺(あすかでら)

蘇我馬子の発願で596(推古4)年に完成した、日本初の本格的寺院。建立にあたっては、百済の専門家が招かれたという。創建時は、塔を中心に東・西・北の三方に金堂を配し、その外側に回廊をめぐらした伽藍配置だったが、鎌倉時代に伽藍の大半を焼失した。飛鳥寺は平城遷都で奈良に移り、元興寺と名を改めたが、ここも本元興寺として存続した。寺の庭は、大化改新を起こした中大兄皇子と中臣鎌足との歴史的な出会いの場として伝えられている。
飛鳥寺周辺の田圃はれんげ草が美しい。
(本堂拝観 300円)
飛鳥寺と入鹿の首塚
蘇我入鹿の首が葬られていると伝える
本尊の飛鳥大仏(金銅の釈迦如来像)
東大寺の大仏より150年も古いという
岡寺(おかでら)

日本最初の厄除けの霊場として名高い岡寺は、西国三十三カ所観音霊場第7番札所。天智天皇の勅願により、義淵僧正(ぎえんそうじょう)が創建した。天平時代作の本尊如意輪観音坐像は、高さ3.6mもあり、わが国最大の塑像で、女性の厄除け観音として信仰を集めている。境内にはサツキ、石楠花などの花や、秋の紅葉が美しい。
(拝観 300円)
石舞台古墳

蘇我馬子の墓と伝えられる石舞台。確証はなく、上部の封土がないのは、蘇我氏の悪行を懲罰するためにはぎ取られたという説がある。また、昔狐が化けて石の上で舞をみせたので「石舞台」という名がついたという説も残っている。広さ8坪の横穴式石室があり、使われている石の総重量は約2300トン。天井石は77トンもあるという。
付近は、古墳を中心に、芝生広場や休憩所などが整備されている。春の桜や、秋のススキ・萩・彼岸花などが美しく咲く。
酒船石遺跡
導水構造を持つ精巧な造りの亀形と
小判形の石造物を中心とする遺構
この遺跡のすぐ近くに酒船石がある。
酒船石(さかふねいし)
謎の石造物の一つで、花崗岩に浅い
くぼみを掘って細い溝でつないでいる。
酒を造った、油を絞ったなどの説がある
飛鳥民俗資料館
大和棟の農家を移築し、明日香地方で
使われていた農具や生活用具などを
展示している。(入館 200円)
亀石
謎の石造物の一つ。南西を向いている
顔が西の方を向くと洪水が起こり、
飛鳥が泥沼になると伝えられている。
鬼の雪隠(左)、鬼の俎(右)
御所(ごせ)から橘寺を通って談山神社の方へ行く旅人が、飛鳥の平田に
差し掛かると、霧が峰に住んでいた鬼が旅人を捕まえ、爼で料理をして
食べた後、満腹になり雪隠でウンチをしたと伝えられている。
高松塚古墳
1972年に石室の全面に漆喰が塗ら
れ、金銀と8色の顔料で華麗な絵が
描かれているのが発見された円墳。
欽明天皇陵
全長約140mで、明日香村内最大の
前方後円墳。墳丘の緑と濠が美しい。
吉備姫王墓の「猿石」
吉備姫王墓の册の中に4体(女性、
山王権現、法師、男性)の石像が
置かれている。これも謎の石造物。