大池寺(だいちじ)

滋賀県水口(みなくち)町に位置する。天平年間(729〜784年)に、諸国行脚の行基菩薩がこの地を訪れた際、日照りに悩む農民のため、灌漑用水として、「心」という字の形に4つの池を掘り、その中央に寺を建立し、一彫りごとに三拝したという「一刀三礼の釈迦丈六坐像」を安置したと伝承されている。
ここは、小堀遠州の作として伝えられるサツキの大刈り込み鑑賞式枯山水庭園(蓬莱庭園)がある。宝船と七福神、大波小波を表していてたいへん美しい。(拝観料:400円)
蓬莱庭園 サツキの花が美しい 今池の睡蓮
日野の町並み

滋賀県の南東に位置する商人の町。中世において石造品の生産地であったため、数多くの石塔が残されている。また、仏教文化が繁栄した地でもあり、往時の隆盛を伝える仏像や建築物が残されている。
「日野商人」は近江商人とは異なり、「千両たまれば新しい店を出す」という小型店経営に主流を置いていた。醸造業や漢方薬の製造販売を行うなどの独自の商いを行っていた。日野には彼らが築いた町並みが残っていた。
近江日野商人館
典型的な日野商人本宅の様子を残す建物(入館料:300円)
中野(日野)城跡
わずかに石段を残すだけ
馬見岡綿向神社

春に800年以上の歴史を持つ、湖東地方最大規模の祭りが繰り広げられる。豪華に飾られた3基の神輿と、十数基の曳山が境内に集まってくるという。
中世には蒲生氏、近世には日野商人の崇拝を受けている。
静かな境内横の池にひっそり咲く杜若が美しかった。
雲迎寺(うんこうじ)

浄土宗雲迎寺は、雲迎寺というより「音羽のさつき寺」と呼ばれ親しまれている。境内いっぱいに、さつきの古木が生い繁り、6月初旬には、紅一色の燃えるような見事な眺めを展開する。そのさつきの築山の中に一つの宝筐印塔があり、南北朝時代の「貞治3年9月20日」という年号が刻まれており、この寺の歴史をたぐる一つの手がかりとなっている。
(境内自由拝観)
境内がサツキの花のピンク一色で埋め尽くされた景観は素晴らしい
アクセス

水口町
 JR東海道本線「草津駅」で、草津線に乗り換え「貴生川駅」下車
 名神高速「栗東IC」または「八日市IC」から約20キロ

日野町
 JR東海道線「近江八幡駅」から、近江鉄道「日野駅」下車
 名神高速「八日市IC」から約12キロ

大池寺、雲迎寺とも市街地から離れているので、自動車利用が便利
のどかに広がる麦畑