比叡山頂へ 比叡山の主峰は標高８４８．３ｍの大比叡ヶ岳。滋賀県と京都府にまたがり、琵琶湖にそって南北に連なっている。その東斜面に延暦寺の諸堂が点在し、琵琶湖を望む視界が開けている。 京都・出町柳から山頂へケーブル、ロープウェイを乗り継いで登ってみた。叡山ケーブルは標高差５６１ｍで日本一だそうだ。
叡山電鉄で八瀬比叡山口へ	叡山ケーブルは標高差日本一	ロープウェイ山頂から見た京都市内
ガーデンミュージアム比叡 比叡山頂にあり、四季に香る花々に囲まれ、フランス印象派の画家たちの作品をモチーフに、フランス人デザイナー設計による庭園。モネ、ルノワール、ゴッホなどの絵画を陶板で再現して展示している。庭園は、香りの庭、睡蓮の庭、ローズガーデンなど、６つのゾーンに分かれ、年間を通して約１５００種類、１０万株の草花が咲き競う。
かわいいお客さま	睡蓮の庭	比叡山頂からの眺望
延暦寺 天台宗の総本山で、東塔・西塔・横川の３塔を中心に、２００余りの堂塔が点在する。７８８（延暦７）年、最澄が現在の根本中堂の位置に薬師堂、文殊堂、経蔵からなる小規模な寺院を建立し、一乗止観院と名付けたのがはじまり。この寺は比叡山寺とも呼ばれ、８２４（弘仁１４）年に、年号をとった「延暦寺」という寺号となった。平安時代末期には、３塔・１６谷・３０００坊を数えていたといわれる。織田信長により、一山焼き討ちに遭うが、豊臣秀吉や徳川家康によって復興された。法然、親鸞、栄西、道元、日蓮、真盛、智証、良忍などを輩出している。
東塔 比叡山三搭十六谷の中心で、延暦寺総本堂の根本中堂、大講堂、文殊楼、阿弥陀堂などの堂塔が立ち並んでいる。根本中堂は不滅の法灯を掲げ、創建以来１２００年もの間一度も絶やすことなく守られてきた。 延暦寺バスターミナルから近く、大勢の参拝者や観光客で賑わっている。
	坂本の讃仏堂を移築した大講堂	法界寺阿弥陀堂を模した阿弥陀堂
根本中堂は延暦寺最大の仏堂で、本尊は薬師如来		円仁が創建した文殊楼
西塔 東塔から徒歩で２０分ほど。美しい杉木立を歩くと、鴬の鳴き声が響き、山王院や浄土院、にない堂などが建っている。また、このエリアにはもっとも古いお堂で天台建築様式の荘厳な転法輪堂（釈迦堂）がある。 東塔から近いが、人影がぐっと減って神秘的な雰囲気だった。
	千日参籠をした弁慶が汲んだ弁慶水	弁慶ゆかりの山王院
伝教大師の御廟がある浄土院	常行堂と法華堂をにない堂と呼ぶ	西塔の中心の転法輪堂（釈迦堂）
峰道（みねみち） 西塔から横川に向かう奥比叡ドライブウェイに、琵琶湖の眺望が素晴らしい地点がある。ここにはレストランがあり、美しい眺望を楽しみながら食事ができる。広い駐車場があり、ドライブ途中の休憩にもちょうど良さそうだ。
	峰道にある伝教大師像	峰道レストランからの眺望
横川（よかわ） 比叡山の最北に位置し、霊峰の感がする。鮮やかな朱塗りの舞台造りの横川中堂、四季に法華経を論議する四季講堂（元三大師堂）、如法写経を納める根本如法塔などがある。 西塔からは４キロほど離れているので、シャトルバスを利用するのが便利だ。（ほぼ３０分間隔で運転）
	横川へ向かう道しるべ	横川付近は霊峰の感がする
舞台造りで船が浮かんでいる姿に見える横川中堂		元三大師堂に向かう小道
慈恵大師（良源）（元三大師）の住居跡と伝えられる元三大師堂		杉木立にある箸塚弁財天
坂本ケーブル 門前町坂本と比叡山延暦寺を約１１分で結ぶ。全長２０２５ｍは日本一の長さを誇る。ヨーロピアン調の車両の大きな窓からは琵琶湖を一望できる。まさに絶景だ。
ケーブル延暦寺駅からの眺望	全長２０２５ｍで日本一の長さの坂本ケーブルで下山する
アクセス 延暦寺　　拝観料　５５０円（３塔共通）　　８：３０〜１６：００（冬期は時間短縮） 　　　　　　　延暦寺へのルートはいろいろある。 　　　　　　　　京都から、叡電〜叡山ケーブル〜ロープウェイで山頂へ 　　　　　　　　　　　　　　　京都駅、三条京阪から直通バスもある 　　　　　　　　坂本から、坂本ケーブル 　　　　　　　　＊比叡山内はシャトルバスが３０分毎に走っている。 　　　　　　　　　（京阪の割引切符や、シャトルバスの一日フリー券などがお得です） 　　　　　　　　マイカーは、比叡山ドライブウェイ〜奥比叡ドライブウエイを利用 　　　　　　　　　写真（右）は比叡山内を走るシャトルバス