深緑の南河内を散策




千早赤阪村の棚田

棚田は、洪水防止、水源の涵養、多様な動植物や貴重な植物の生息空間や美しい景観の提供など様々な役割を果たしている。そこで、農林水産省では「日本の棚田百選」を選定した。その一つが、千早赤阪村下赤坂の棚田だ。ここは、河内の豪族・楠木正成の城があった所。千早赤阪村のキャッチフレーズは「一冊の絵本のような村」。まさに一冊の絵本を開いたような風景が広がっていた。
下赤阪城址
千早赤阪村の棚田 千早赤阪村の棚田
千早赤阪村下赤阪の美しい棚田風景 下赤阪城趾の石碑
観心寺(かんしんじ)

大阪府南東部の河内長野市に位置し、役行者が開き、弘法大師が再興したといわれる。また、楠木正成が幼少の頃の学問所でもあり、南朝ゆかりの寺として参拝者が多い。金堂は室町初期の建立で、本尊の如意輪観音とともに国宝指定されている。梅、桜、紅葉などが美しく、関西花の寺25か所の一つとなっている。
観心寺の金堂 建掛塔 開山堂
本尊の如意輪観音を祀る金堂 建掛塔(たてかけのとう)と金堂 もみじが美しい開山堂
延命寺(えんめいじ)

弘法大師が地蔵菩薩を刻んで安置したのが起源と伝えられる。紅葉の名所としても有名で、とくに樹齢1000年ともいわれる楓の巨木は、夕陽に映えるその美しさから「夕照もみじ」と呼ばれる。晩秋にも訪ねてみたい。
夕照もみじ
延命寺の山門 延命寺境内
山門前の美しいもみじの並木 閑散とした境内 夕照もみじ
興禅寺(こうぜんじ)

新興住宅街の山手にある曹洞宗のお寺で、正月の三が日のみに公開される阿弥陀如来像が本尊。境内には数十体の羅漢石仏が取り囲んでいる蓮池があり、千数百年前より咲き続けているという白い蓮「斑蓮(まだらはす)」が美しい。よく見ると、白一色ではなく花びらの先のほうはピンク色のインクを染み込ませたような感じ。
興禅寺 蓮池
美しい建築の本堂 蓮池の周囲に羅漢石仏が並んでいる
斑蓮 斑蓮 赤坂上之山神社
白い花が美しい斑蓮 すぐ隣の赤坂上之山神社
金剛寺(こんごうじ)

奈良時代に行基が開創し、弘法大師が密教の修行をしたと伝えられる。高野山が女人禁制であったのに対し、当時から女人の参詣を許し、「女人高野」の名でも知られる。桜門をはじめとする建築物や、室町時代に造られたといわれる庭園など、見どころが多い。また、観月亭から見える中秋の明月が美しいことで有名だ。もみじも多く、晩秋は美しいだろうな。
金剛寺の楼門 金剛寺境内
鎌倉時代の建造の楼門 広々とした境内(右が金堂)
回廊 室町庭園 北朝行在所
五仏堂から御影堂へ続く回廊 室町時代に造られたという庭園 北朝行在所の内部
アクセス

千早赤阪村下赤阪の棚田  近鉄「富田林」から、バス30分「千早赤阪中学校前」下車、徒歩5分 (無料駐車場あり)
観心寺  南海・近鉄「河内長野」から、バスで15分「観心寺」下車、すぐ  入山料 300円 (無料駐車場あり)
延命寺  南海「三日市町」下車、徒歩40分。(バスの便もある)  境内自由 (無料駐車場あり)
興禅寺  南海「美加の台」下車、バスで「美加の台口」下車、徒歩15分  境内自由 (無料駐車場あり)
金剛寺  南海・近鉄「河内長野」下車、バスで「天野山」下車、すぐ  (有料駐車場あり)
       境内自由(庭園、宝物庫、北朝行在所の拝観は 500円) 

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