大和路の春を彩る花と新緑と



室生寺

室生川に架かる朱色の橋を渡って境内に入ると、緑の杉木立の中に弥勒堂・金堂・本堂・五重塔などの堂塔が美しいたたずまいを見せて立ち並んでいる。4月末には石楠花が境内を埋め尽くす。
奈良時代の末期、修円によって建立された。厳しく女人を禁制してきた高野山に対し、女人の済度をもはかる真言道場として女性の参詣を許したことから「女人高野」とも呼ばれている。 (4月29日 訪問)
室生寺の仁王門 室生寺の石楠花
室生寺 仁王門 石段によく合う石楠花
室生寺の石段 室生寺の金堂 室生寺の五重塔
室生寺は石段が多いお寺 新緑と石楠花が美しい本堂 屋外に建つ五重塔では日本最小
長谷寺

真言宗豊山派の総本山、また西国三十三観音霊場第8番札所でもある。仁王門から本堂へ続く回廊(登廊)は399段の石段を登るように作られている。舞台造りの本堂からは広い境内が見渡せる。本尊は木造十一面観音立像。
回廊の周辺の牡丹は唐の皇妃馬頭夫人の献木と伝えられ、150種、7000株の大牡丹園となっている。長谷寺は牡丹だけでなく、桜、紫陽花、紅葉、雪景色と四季それぞれに趣がある。 (4月29日 訪問)
長谷寺の参道 回廊と牡丹
多くのの人で賑わう参道 回廊横は美しい大牡丹園だ
長谷寺の本堂より 長谷寺の牡丹 長谷寺の新緑
本堂から五重塔を望む 大輪の牡丹の花と本堂 境内は新緑が美しかった
子安地蔵寺

737(天平9)年、行基菩薩によって開かれた古刹。本尊の地蔵菩薩立像も行基の手によるものと伝えられ、安産・子育ての守護に霊験あらたかなことから、「子安地蔵」と呼ばれ親しまれている。1581(天正9)年、信長の高野攻めの兵火により地蔵堂を焼失したが、1650(慶安3)年、紀州藩主により復興された。藤の寺としても名高く、境内には8種類20数本の藤が美しい花を咲かせる。 (5月3日 訪問)
*子安地蔵寺は、和歌山県橋本市に位置します
子安地蔵寺の本堂 子安地蔵寺の庭園
子安地蔵寺の本堂 池を囲むように咲く藤の花
子安地蔵寺の藤 子安地蔵寺の藤 子安地蔵寺の藤
境内は満開の藤が咲き競い、甘い香りに満ちていた
船宿寺(せんしゅくじ)

725(神亀2)年、葛城王朝のあったこの地に、行基が夢枕に現れた老人に「山の中に船形の大きな岩がある。岩の上に薬師如来を祭るように」と告げられ、その地に庵を立てたのが始まりという。
境内には1000株ものツツジやサツキに埋め尽くされる。また、裏山を借景にした池泉回遊式庭園も美しい。また、境内から眺める金剛山、葛城山の雄姿も素晴らしい。 (5月3日 訪問)
ツツジの参道 ツツジと本堂
ツツジの植え込みが続く参道 美しいヒラドツツジと本堂
美しい庭園 花まつり法要 花まつり法要
庭園はツツジやハナミズキなどが美しい 5月3日に行われる「花まつり法要」
石光寺(せっこうじ)

天智天皇の時代、光を放つ土地があるので掘ったところ、光かがやく弥勒三尊の石像が出てきた。そこで勅願により、役小角が堂宇を建立、石光寺と称したのが起こりという。中将姫ゆかりの寺で、境内に蓮糸曼荼羅の糸を染めたという染の井があり、寺名は別称染寺(そめでら)という。
寺は當麻寺と同じくぼたんの名所として知られ、500種、4000本のぼたんが咲き競う。
また、真冬に咲く寒ぼたんも美しい。 (5月3日 訪問)
石光寺の境内 石光寺の境内
境内はミニ植物園のようだ 芍薬も咲き始めて美しかった
鐘楼と牡丹 鐘楼と芍薬 石光寺の庭園
春日大社

710年に藤原氏の氏社として創建され、平安後期には官社となったた。朱塗の回廊が春日山麓の緑の木立に映え、軒に下がる釣燈篭や桧皮葺の社殿などが典雅な趣を醸し出している。
節分と盆に行われる万灯籠は幽玄だ。
境内には「神苑(万葉植物園)」などもあり、万葉集に歌われた植物、約270種類が植えられている。 (5月6日 訪問)
春日大社の参道 春日大社の砂ずりの藤
朝の爽やかな参道を歩く 春日大社 砂ずりの藤
春日大社の砂ずりの藤 春日大社の砂ずりの藤 春日大社の藤
藤色と朱塗りの社殿のコントラストが美しい 古木に巻き付いた山藤
春日大社神苑

春日大社の参道途中にある、わが国でもっとも古い歴史をもつ万葉植物園。万葉集に詠まれた約300種の植物を植栽し、それぞれに代表的な万葉歌がそえられている。
春日大社のシンボルでもある「藤の園」や「椿園」、「花しょうぶ園」など四季の花を楽しむことができる。 (5月6日 訪問)
春日大社神苑 神苑の藤
神苑の藤 神苑の藤 神苑の藤
藤の園には多くの藤が咲き乱れていた
依水園(いすいえん)

明治期を代表する庭として、昭和50年に国の名勝指定を受けた、奈良市内唯一の池泉回遊式庭園。庭は西側の前園と東側の後園からできている。前園は元興福寺摩尼珠院の別業があった場所とされ、後園は若草山や東大寺などを借景としている。初夏には杜若が咲き、晩秋は楓やドウダンツツジが真っ赤に色づく。 (5月6日 訪問)
前園 新緑
明るい雰囲気の前園 新緑とツツジがきれい
後園の池 後園 新緑に包まれる茶室
後園の池に杜若が咲く 若草山や東大寺が借景の後園 新緑に包まれる茶室
l城寺(れんじょうじ)

紀寺の跡といい、境内や周辺から奈良時代前期の古瓦などなどが出土している。縁起によると、天平年間に行基菩薩の開基とされている。本尊の阿弥陀如来立像は、木造白色の美しい裸形像で、法衣を着装している。この像は、光明皇后をモデルとして製作されたといわれ、珍しい女性の裸形を表している。女性の裸形のため、50年に1度、袴を取り替えるときのみ開扉されていた秘仏だが、現在は毎年5月の1か月のみ開扉される。 隣に祀られている観世音菩薩立像もたいへん美しい姿だ。境内にはマツリカが咲きはじめていた。 (4月6日訪問)
l城寺 マツリカ
こぢんまりしているl城寺境内 美しいマツリカの花
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