大和路の春 '07年



春先、ホルンの演奏で鹿を集める鹿寄せが行われ
3月のお水取りが終われば本格的な春がやってくる
桜や椿やカタクリの花が大和路の春の訪れを告げる♪



鹿寄せ

春日大社の参道の南側に広がる飛火野では、毎年エサの少ない冬場に、鹿愛護会によって行われる。午前10時、フレンチホルンを吹き始めるとどどど〜っと鹿の大群が1列になって走ってくる。そして、ばら撒かれるおやつの奪い合い! (2月12日)
奈良公園の鹿
鹿寄せ 鹿寄せ
集まった鹿におやつの「どんぐり」をあげる 仲がいいね
頭塔(ずとう)

奈良時代に東大寺の実忠(じっちゅう)が造ったと伝わる、32mの四角錐台で、高さ10m、7段のピラミッド状の土と石を積み上げた塔。外見は森だけど、五重塔などと同じように仏舎利を納める仏塔とみられている。各段の四方には現在27基の石仏が残っている。
奇数段には石積みの上に瓦葺の屋根があり、側面に仏龕を掘って石仏が配置されていたそう。さらに、頭塔の内部にもうひとつ当初期の頭塔が隠れていることもわかったそうで、すごく謎めいていて興味深い。
見学は、向かいの仲村表具店さんに依頼する(200円)  (2月12日)
頭塔 頭塔
南面は森に見えるけれど。。。 東面の石積み
頭塔 頭塔 高畑町界隈
瓦葺きの屋根がある仏龕 ピラミッド状なのがよくわかる 頭塔がある高畑界隈の町並み
白毫寺(びゃくごうじ)

奈良市街の南方、高円山(たかまどやま)の西麓に建つ。天智天皇の皇子である志貴親王(しきしんのう)の山荘跡を寺としたものと伝えられている。春の五色椿や秋の秋桜が美しく、高台に位置するため眺めの良い寺としても有名だ。
五色椿は、1本の木に赤や白、斑入りなどの花が咲く珍しいもので、天然記念物に指定されている。落ちた椿の花ははかなさを漂わせていた。 (4月1日)
白毫寺の石段 白毫寺の本堂
藪椿が咲く参道の石段 静かな境内と本堂
白毫寺の五色椿 白毫寺の五色椿 白毫寺の石仏
五色椿と石仏 境内の石仏の道
氷室神社

国立なら博物館の向かいに位置し、氷の神様が祀られた珍しい神社だ。平城遷都にともない春日山のふもとにも氷室をつくり、氷の神を祭ったのが始まりとされている。献氷祭(5月1日)ではコイやタイを封じ込めた高さ1メートルほどの氷柱が神前に供えられる。普段はひっそりしているが、この枝垂れ桜が咲くころは多くの人で賑わう。 (4月1日)
氷室神社 氷室神社 氷室神社
橘寺

創建の事情や年代については明確ではないが、聖徳太子生誕の地ともいわれている。8世紀には66もの堂塔があったが、現在の本堂、太子堂などは江戸期に再建されたもの。室町時代の聖徳太子坐像などを伝えている。また、境内には2つの顔が刻まれた二面石がある。
境内は桜が多く、周辺には春は菜の花、秋は彼岸花が咲き乱れる。 (4月6日)
橘寺 橘寺
橘寺 橘寺 稲淵の棚田
境内は桜に覆われる とてもきれいな雲だった 稲淵の棚田の春
森野旧薬園

奈良県宇陀市大宇陀区の吉野葛店。藤助が享保年間に自宅の裏山に開いた「小石川植物園」と並ぶ日本最古の薬草園。 約250種類の薬草が四季折々に可憐な花を咲かせる。なかでもカタクリの群生がみごとだ。また、薬園内からは大宇陀の町を見渡す事ができる。 (4月6日)
大宇陀の町並み 森野旧薬園
大宇陀の町並み 薬園内にある桃岳庵
森野旧薬園のカタクリ 森野旧薬園のカタクリ 森野旧薬園のカタクリ
天益寺(てんやくじ)

奈良県宇陀市にある天益寺は、11年1月31日に不審火で本堂などが焼失した。ここには、樹齢350年といわれる大きな枝垂れ桜がある。又兵衛桜があまりにも有名なので、訪れる人はほとんどいないけど、実はこの桜、又兵衛桜の親木だそう。大野寺の小糸桜もこの桜の子どもだとか。 (4月6日)
天益寺の桜
天益寺の桜 天益寺の桜
又兵衛桜(またべえさくら)

奈良県宇陀市にある枝垂れ桜で、NHK大河ドラマ「葵・徳川三代」のオープニング画面で使われ一躍有名になった。大坂夏の陣で活躍した又兵衛にちなんで名付けられた。樹齢300年の枝垂れ桜は妖艶な雰囲気でもあった。 (4月6日)
又兵衛桜 又兵衛桜 又兵衛桜
依水園(いすいえん)

明治期を代表する庭として、昭和50年に国の名勝指定を受けた、奈良市内唯一の池泉回遊式庭園。庭は西側の前園と東側の後園からできている。前園は元興福寺摩尼珠院の別業があった場所とされ、後園は若草山や東大寺などを借景としている。初夏には杜若が咲き、秋は紅葉に包まる。 (4月27日)
依水園の新緑 依水園の新緑 依水園の新緑
盆藤展(国際奈良学セミナーハウス・旧世尊院)

盆栽の藤を飾った「盆藤展」が開催されていた。薄紫、ピンク、白色などさまざまな種類があり、中には枯れ木やつると合わせて、2mを超えものも。室内には藤の甘い香りが満ちていた。 (4月27日)
盆藤展 盆藤展 盆藤展
薬師寺

飛鳥で建てられた後、平安遷都(710年)に西の京に移された。当時は南都七大寺の一つとして、大伽藍を誇っていたが、幾多の災害や兵火により東塔以外を焼失した。昭和42年以降、金堂や西塔などの復興が行われている。参道に植えられた牡丹がとても美しかった。
薬師寺の広い境内には大きな樹木が少ないので、夏場は太陽を遮るものが無く、日よけが必需品だ。 (4月27日)
薬師寺の東塔・西塔 薬師寺の牡丹 薬師寺の牡丹