万葉のふるさと奈良を訪ねた。
広大な公園の芝生に遊ぶ鹿。奈良は緑がよく似合う。
奈良のトレードマークは、なんといっても鹿と大仏! 周辺には多くの寺社が点在し、天平文化に触れる素晴らしい町だ。
京都のように観光スポットが密集していないから、アクセスはあまりよくない。
派手さもなくどちらかといえば地味だ。
そんな奈良が私はお気に入り(^O^)
奈良公園

東大寺や興福寺を含めた一帯を指すことが多い。奈良の大仏さんで親しまれている東大寺、修学旅行生で賑わう興福寺や猿沢池畔、石灯籠が延々と続き鮮やかな朱塗りの社殿が目に飛び込んでくる春日大社、広大な芝生で鹿が草を咬む飛火野。
このような様々な顔を持ちながら、一体化している奈良公園を隅々まで歩いてみたい。
のんびり芝を咬む 
飛火野

総面積約660ヘクタールというでっかい公園。奈良市街の東方を占め、興福寺・東大寺・春日大社・国立博物館と一体となり、さらに若草山から春日山原始林まで取り込んで古都にふされしい広大な公園となっている。
いつも鹿が群れ遊び、小さな子どもを連れた家族の姿がある。
そういえばここにある大きな木「この木なんの木♪」を思い出すが、実はくすのき。明治41年に植えられたんだって。
奈良公園・飛火野(とびひの)
秋の日差しをうけ、子ども達と鹿は一体となって遊んでいた
鹿の角きり

鹿が町民に危害を与えたり、互いに突き合って死傷しないように、1671年に興福寺が始めたという。
はちまきにはっぴ姿の勢子(せこ)たちが、「十字」や「だんぴ」という道具を使って、鹿の角に縄を掛け、暴れる鹿を取り押さえる。次に神官が、鹿の気を静めるため水を含ませ、ノコギリで角を切る。
角は爪のようにカルシウムなどが固まったもので、切り落としても痛くないらしい。切らなくても冬に根元から落角し、毎年生え替わる。角の枝の本数は年齢によって変わるんだって。
この行事は毎年10月の日・祝日に行われる。
鹿の角に縄を掛けたところ
目の前で見られるので迫力がある!
鹿を取り押さえて角を切る!
右下の小さな瓶に水が入っている
興福寺

興福寺は世界遺産に登録されている。
710年、平城遷都の際に藤原不比等が飛鳥にあった厩坂寺(うまやさかでら)を移築し、興福寺に改名したという。法相宗の大本山だ。藤原氏の隆盛とともに強大な権力をもち、最盛期には170をこす堂宇をつらねたという。
1717年、金堂から出火して、東金堂・五重塔・北円堂・三重塔を残して焼失。
南円堂は西国三十三所札所でもある。
興福寺 東金堂・五重塔 興福寺 南円堂
猿沢池

周囲360mの小さな池。興福寺の五重塔や南円堂などを池面に映す風景は、奈良の風物詩となっている。
時の天皇に愛された采女が寵愛が衰えたのを悲しんでこの池に身を投げた伝説が伝わっており、采女(うねめ)神社が北西に建っている。毎年中秋の名月の日には采女まつりが行われる。
池の水は濁りすぎず澄みすぎずが良いらしい。多くの亀が甲羅を干していた。
毎年行われるライトアップでは、池の周りの柳と五重塔が幻想的に浮かび上がる。
猿沢池&興福寺五重塔 猿沢池&興福寺南円堂
アクセス  京都、大阪難波から近鉄電車利用が便利。急行利用で約40分。
自動車の場合は、市内各地に駐車場が点在する。

散策  奈良駅を東にまっすぐ歩き東大寺大仏殿へ。大仏殿、二月堂、三月堂などを巡り、若草山麓へ。
若草山に登るのもよし。そのまま南に行くと春日大社の灯籠と朱塗りの社殿が迎えてくれる。
参道を西に歩いていくと猿沢池、興福寺へと続く。途中、飛火野では鹿がのんびり遊んでいる姿を見かけることだろう(^O^)

これは最短ルート。コースアレンジは次ページを見てね♪
猿沢池近くの土産物屋さん
夜は修学旅行生で大賑わい
紅葉も美しいが
奈良は緑がよく似合う