古墳や史跡や自然がいっぱい。伝説に彩られた謎の石造物も点在する。
万葉集に数多く詠まれた美しい明日香を、四季の写真で紹介します^^




明日香

奈良盆地の南端に位置し、人口6800人余りののどかな村。645年、中臣鎌足と中大兄皇子が横暴を極める蘇我入鹿を誅殺した「大化の改新」や、672年、大津京から再び飛鳥京に都を戻した天武天皇の「壬申の乱」などの舞台となった。宮殿跡・寺跡・古墳・石造物などの遺跡が次々発掘され、古代史ブームの火付け役となった。明日香村は今も素晴らしい自然が残されている。さらに伝説に彩られた謎の石造物が数多く点在し、極彩色の壁画が見つかった高松塚古墳など魅力は尽きない。

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甘樫丘(あまかしのおか)から
明日香村を望む
甘樫丘にキショウブが咲いていた
(5月中旬)
甘樫丘から大和三山を望む(左から畝傍山、耳成山、香具山) 飛鳥巡りはレンタサイクルが楽しい
たかいちチューリップ園

明日香村健康福祉センター「たちばな」南側の田園地帯に、1500坪の広大なチューリップ畑が広がり、15万球、320種以上のチューリップが咲き誇る。色とりどり、形もさまざまで、たいへん美しい。秋には一部に秋桜が植えられ、球根の販売もしている。
(4月上旬〜下旬 入園料300円)
橘寺(たちばなでら)

創建の事情や年代については明確ではないが、聖徳太子伝暦によれば太子がこの地で勝鬘経(しょうまんきょう)を講ぜられたとき、瑞祥があり、それによって仏堂を建立したとある。聖徳太子生誕の地ともいわれている。8世紀には66もの堂塔があったが、現在の本堂、太子堂などは江戸期に再建されたもの。室町時代の聖徳太子坐像などを伝えている。また、境内には2つの顔が刻まれた二面石がある。
のどかな田園地帯にあり、春は菜の花、秋には彼岸花が咲き乱れている。
(拝観料 350円)
菜の花と橘寺 彼岸花と橘寺 黒米が植えられていた
左は悪面、右は善面と人の心の
善悪二相を表したものといわれる
橘寺往生院の天井画
彩色が美しい
橘寺の向かいにある川原寺跡
史跡公園のように整備されている
飛鳥坐神社(あすかにいますじんじゃ)

飛鳥神は、飛鳥地方を代表し、しかも皇宮に近く鎮座してその守護神として尊崇された。829(天長6)年に現在地に移転した。本殿や拝殿は近年、吉野の丹生川上神社上社(にうかわかみじんじゃかみしゃ)から移築された。境内には陰陽石が多数置かている。「おんだ祭」(2月第1日曜)では、天狗とお多福が濃厚なラブシーンを演じる奇祭が行われる。子授けの神として信仰が厚い。