談山神社(たんざんじんじゃ)

談山神社は大化改新の中心人物の藤原鎌足を祀る神社として有名。舒明、皇極二代の天皇の世に、国の政治をほしいままにしていた蘇我蝦夷、入鹿の親子を討伐するため、中大兄皇子(後の天智天皇)と中臣鎌足(後の藤原鎌足)が645年の5月に藤の咲き乱れる多武峰(とうのみね:談山神社の裏山)に登って「大化の改新」の談合を行ったことから、後にこの山を「談い(かたらい)山・談所(だんじょ)ヶ森」と呼び、これが神社の社号の起こりとなった。本殿・拝殿などの華麗な社殿や、日本唯一の木造十三重塔など重要文化財も多い。
また、大和路随一の紅葉の名所でもある。(拝観料500円)
東大門 ここから本殿へは急坂が続く! さらに130段の石段を登ると本殿
向かいの旅館前から全景が見える 重文の十三重塔 紅葉が美しかった
長谷寺(はせでら)

山号を豊山(ぶさん)と称え、寺号を長谷寺(はせでら)という。創建は686(朱鳥( あかみどり)元)年、道明上人が天武天皇のために銅板法華説相図(千仏多法仏塔)を西の岡に安置したことによる。727(神亀4)年、徳道上人は、聖武天皇の勅により衆生のために東の岡に十一面観世音菩薩を祀った。
現在、長谷寺は真言宗豊山派の総本山として、また西国三十三観音霊場第八番札所として多くの人々の信仰をあつめている。
さらに「花の寺」としても有名で、桜、牡丹、紫陽花、紅葉など、四季を通じて美しい。
(拝観料500円)
本堂から五重塔を望む 本堂から本坊を望む
赤や黄色の紅葉が美しかった 登廊も紅葉に包まれる ひっそり寒牡丹が咲いていた
室生寺(むろうじ)

奈良時代末期に、興福寺の僧賢憬(けんきょう)が創建した。高野山金剛峰寺が女人禁制だったのに対し、女性に門戸を開いたことから「女人高野」と呼ばれるようになった。山中にコケラ葺きの金堂や弥勒堂、檜皮葺きの本堂などが建ち並ぶ。国宝の高さ16mの五重塔は屋外に立つ塔としては最小。1998年の台風7号で大きく損壊したが、修復されて蘇った。塔の左から奥の院へ石段が通じている。
室生寺は秋の紅葉とともに、5月初旬に境内を埋め尽くす石楠花が有名。(拝観料500円)
室生寺仁王門  紅葉に覆われた石段
日本最小の五重塔はかわいい 金堂に覆い被さるもみじ 奥の院まで続く階段
大野寺(おおのじ)

681(白鳳9)年に役行者が開き、弘法大師が824(天長元)年に堂宇を建立し、慈尊院弥勒寺と称した。本堂に安置の地蔵菩薩立像は「身代わり地蔵」と呼ばれ、無実の娘を火あぶりの刑から救ったという伝説が残っている。境内の2本の大きな枝垂桜が美しい。また、宇陀川の対岸の岩壁に線刻された弥勒大磨崖仏は高さ11.5mで、国内最大の磨崖仏。鎌倉時代に笠置寺(かさぎでら)の磨崖仏を模して刻まれたといわれている。(拝観料200円)
大野寺本堂 対岸の弥勒大磨崖仏 四季桜が咲いていた
アクセス

談山神社
 近鉄大阪線桜井駅から奈良交通バスで「談山神社」下車。(所要25分)
 車の場合は、名阪国道天理IC.から、南へ約40分。
 
長谷寺
 近鉄大阪線長谷寺駅から徒歩15分。(シーズン中は急行が停車する)
 車の場合は、名阪国道天理IC.から桜井へ。R165を東へ。(所要40分)

室生寺
 近鉄大阪線室生口大野駅から奈良交通バスで「室生寺前」下車。(所要15分)
 車の場合は、名阪国道針IC.から、南へ約30分。

大野寺
 近鉄大阪線室生口大野駅から徒歩5分。
 車の場合は、名阪国道針IC.から、南へ約20分。


長谷寺の牡丹、室生寺の石楠花はこちら