花菖蒲と紫陽花の咲く寺社を訪ねて





平安神宮(へいあんじんぐう)

1895(明治28)年、平安建都千百年を記念して博覧会が開催され、そのシンボル・パビリオンとして建設されたのが、平安宮大極殿を再現した平安神宮。白砂に朱塗りの社殿が映えて、雅やかな雰囲気が漂う。
神苑は30,000平方メートルもあり、春の紅しだれ桜、初夏の花菖蒲、秋の萩、冬の雪景色が美しい。
雄大な東神苑と泰平閣 中神苑の臥龍橋
雄大な東神苑と泰平閣 中神苑の「臥龍橋」と称する飛び石
西神苑の花菖蒲 西神苑の花菖蒲 睡蓮
西神苑には伊勢系・肥後系・江戸系の200種・2000株の花菖蒲が咲く 睡蓮も美しい
三室戸寺(みむろとじ)

西国観音霊場十番札所で、本山修験宗の別格本山。約1200年前に光仁天皇の勅願により、裏山から出現したとの伝説をもつ千手観音を本尊として創建された。宝蔵庫に5体の重要文化財の仏像が安置されている。
庭園は、枯山水、池泉、広庭からなる5000坪もあり、5月には2万株のツツジ、6月には1万株の紫陽花に彩られる。
三室戸寺 三室戸寺のサツキ
本堂前には蓮鉢が並ぶ 参道脇にサツキが美しく咲いていた
三室戸寺の紫陽花 三室戸寺の紫陽花 三室戸寺の紫陽花
三分咲きの紫陽花の青い色がとても新鮮だった
松尾大社(まつおたいしゃ)

京都最古の神社で、太古からこの地方に住んでいた住民が、松尾山の神霊を祀って、生活守護神としたのが起源といわれる。5世紀頃、朝鮮から渡来した秦氏がこの地に移住し、山城・丹波の両国を開拓し河川を治めて農林産業を興した。同時に松尾の神を氏族の総氏神と仰ぎ、701(大宝元)年には山麓の現在地に社殿が創建された。京都洛西の総氏神として、また酒の神として信仰を集めている。
松尾大社の庭園 松尾大社の紫陽花
徳島・吉野川の青石を配した曲水の庭 松尾大社の紫陽花庭園
梅宮大社(うめみやたいしゃ)

橘氏の氏神として綴喜郡井手町に祀られたものを、檀林(だんりん)皇后橘嘉智子が現在の地に移し、皇子の誕生を祈願したところ、のちの仁明天皇を懐妊したという。以来子授・安産の神として尊ばれ、本殿東のまたげ石をまたいだり、産土を受ける風習がある。また、酒造の神としても信仰を集めている。神苑には、霧島つつじ、花菖蒲、紫陽花などが咲き誇る。
梅宮神社の神苑 梅宮神社の花菖蒲
東神苑の咲耶池と茶席「池中亭」 咲耶池に咲く美しい花菖蒲
梅宮神社の花菖蒲 梅宮神社の紫陽花 梅宮神社の紫陽花
北神苑の紅玉池の周りに花菖蒲が咲き、日陰には紫陽が咲く
法金剛院(ほうこんごういん)

平安初期の右大臣清原夏野(きよはらなつの)の山荘を、1130(大治5)年、鳥羽上皇の中宮待賢門院(たいけんもんいん)が復興した。その後荒廃したが、1617(元和3)年、泉涌寺の照珍によって再建された律宗寺院だ。特別名勝の庭園は、青女の滝を中心とした回遊式浄土庭園で、大きな蓮池があり、7月には約80種類の蓮が咲き競う。また、紫陽花や花菖蒲、沙羅双樹なども咲き、紅葉も美しい。
法金剛院の紫陽花 法金剛院の青女の滝
美しい紫陽花が咲いていた 巨岩を並べた雄大な「青女の滝」
法金剛院の紫陽花 法金剛院の紫陽花 法金剛院の花菖蒲
アクセス
 平安神宮 市バス「京都会館美術館前」下車、徒歩5分。  境内自由(神苑の拝観は 600円)
 三室戸寺 京阪電鉄「三室戸」駅下車、徒歩15分  拝観料 500円  8:30〜16:30
 松尾大社 阪急電鉄「松尾」駅下車、すぐ  境内自由(庭園の拝観は 500円)
 梅宮大社 阪急電鉄「松尾」駅下車、徒歩10分  境内自由(神苑の拝観は 500円)
 法金剛院 JR嵯峨野線「花園」駅下車、徒歩5分  拝観料 400円  9:00〜16:00(蓮の開花期は早朝から観蓮会がある)


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