大原の里 京都市の市街地から高野川を遡ること十数キロにある山里。平安時代初め比叡山延暦寺の修行僧らの修行地や、天台声明の修練地となるとともに、都の喧騒を避け、山里に隠棲する皇族や貴族らの隠棲地でもあった。周辺には三千院や寂光院など、見どころが多い。写真は、三千院から宝泉院へと続く道。 |
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三千院 伝教大師・最澄が開基したといわれる寺で、天台宗五門跡のひとつ。梶井門跡、梨本坊とも呼ばれ、最澄が788(延暦7)年に比叡山の根本中堂を創建したのち、叡山東塔の梨の大木の下に一宇を建てたのが起こりとされている。一年を通して美しく、春の桜や新緑、夏の紫陽花、秋の紅葉、冬の雪景色は訪れた人を魅了する。 (初秋の三千院は こちら 雪景色の三千院は こちら) |
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三千院御殿門 | 緑一色の庭園「聚碧園」 | |
宸殿からみた往生極楽院 | 優しい顔で迎えてくれる | 有清園は苔がすごく美しい |
金色不動堂 | 紫陽花が見頃だった | 雨水をたっぷり含んで美しい苔の庭 |
宝泉院 勝林院の塔頭で、実光院とともに声明の寺として創建された。書院は1502(文亀2)年の再建で、書院北側にある茶室の竹風庵は、逆勝手で鴻池別邸の茶室を移築したものと言われている。 2005年春、新たに宝楽園(ほうらくえん)という池泉式庭園が造られた。地球太古の創世に遡り、その原初の海を創造した庭園で、宇宙の響きを感じとってほしいという。 (雪景色の宝泉院は こちら) |
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もみじに覆われた山門 | 山門をくぐると大きな五葉の松が見える | |
無数の沙羅の花が落ちていた | 涼感を感じる桔梗 | 宝楽園をゆっくり歩いてみる |
書院から眺める庭園は、柱を額縁に見立てた「額縁庭園」として名高い | ||
法金剛院 律宗・唐招提寺に属している。特別名勝の庭園は、巨岩を並べた雄大な「青女の滝」を中心とした回遊式浄土庭園で、大きな蓮池がある。「蓮の寺」とも言われ、7月には境内が蓮の花に埋まる。極楽に咲くという蓮の花は清楚で、華麗で、心を清々しくしてくれる。京都市内では唯一「関西花の寺25か寺」に登録されている。 |
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紫陽花と苔がすごく美しい | 庭園の通路に植えられた紫陽花 | |
境内には紫陽花、沙羅双樹、蓮が咲き乱れている | ||
アクセス | |
三千院 京都バス「大原」下車、徒歩10分 拝観 600円 8:30〜17:00(冬期は16:30まで) 宝泉院 三千院から徒歩5分 拝観 800円 9:00〜17:00 抹茶付き 法金剛院 市バス「花園駅」、JR山陰本線「花園」下車、すぐ 拝観 400円 9:00〜16:00(蓮の開花時は7時から) |