大徳寺

臨済宗大徳寺派の大本山。とんちでおなじみの一休和尚や、沢庵和尚が住まわれたところでもある。境内には勅使門・山門・仏殿・法堂・唐門・方丈などが南北一直線上に建っている。また、茶道の千利休ゆかりの寺でもあり、千利休がそれまでできていた唐様山門の上に「金毛閣」を造り、自分の木像を置いたために、秀吉の怒りに触れ切腹を命じられたという話は有名だ。また、白壁の掘に囲まれた中には22もの塔頭があり、それぞれに枯山水の名園や由緒ある茶室など室町から江戸時代にわたる多くの文化財を持っている。常時拝観が可能な寺は、龍源院・瑞峯院・大仙院・高桐院。

高桐院(こうとういん)

1601(慶長6)年、「利休七哲」の一人とうたわれた細川忠興が、父の藤考の菩提所として建立した。客殿北には、千利休の屋敷の広間を移築したと伝えられる書院の「意北軒」があり、この書院に続いて、細川三斎が建てた利休風の名茶室「松向軒」がある。高桐院は紅葉の名所でもある。あまり知られていないのか、ベストシーズンの連休にもかかわらず観光客は少なかった。庭園も歩くことができるのでオススメ!
大仙院(だいせんいん)

大徳寺北派の本庵である大仙院は、1509(永正6)年、古嶽宗亘(こがくそうこう)が開祖で創建された。国の特別名勝に指定されている大聖国師作と伝えられる枯山水の庭が有名で、石組と白砂で中国の山水画をしのばせる。また方丈は創建当時の遺構で、禅宗方丈建築としては竜源院と同様に日本最古のもので国宝に指定されている。
ここは庭園などについて詳しく説明してくれる。また拝観料(600円)には抹茶代金も含まれている。
竜源院(りゅうげんいん)

大徳寺南北派の本庵で、永正年間(1504〜21)に能登の畠山氏、豊後の大内氏らが創建した。表門、本堂は創建当時のもので、室町時代最古の禅宗方丈建築。方丈は庭々に囲まれ、枯山水の「竜吟庭」、「一枝坦」、「東滴壺」がある。また書院には豊臣秀吉と徳川家康が対局したという基盤が展示されている。東滴壺(写真右)は日本で一番小さな庭園としても有名。
龍安寺(りょうあんじ)

1450(宝徳2)、徳大寺家の別荘を細川勝元が禅寺に改めたのが始まり。二度の火災で焼失し、現在の建物は西源院の建物を移築したもの。方丈前庭の枯山水庭園は、白砂に15の石組を配し、虎の子渡しの庭ともいわれ、石庭といえば龍安寺を指すほど有名だ。境内には秀吉が絶賛した寄進の侘助椿の古木や、水戸光圀が寄進したと伝えられる「吾唯足知」(われただたるをしる)と刻んだ蹲(つくばい)などもある。ユネスコの世界文化遺産に登録されている。
広い境内は人が少なく見えたが、石庭の前はすごい人! ゆっくり庭を眺めることはできなかった。。。
虎の子渡しの庭 「吾唯足知」と刻んだ蹲 鏡容池のもみじ
仁和寺(にんなじ)

888(仁和4)年、宇多天皇創建による門跡寺院で御室御所とも呼ばれた。現在は真言宗御室派の総本山。広大な境内には、優美な金堂、仁王門、五重塔などが配置されている。また、御所の名残りを留める仁和寺御殿や江戸時代の池泉回遊式庭園もある。背丈の低い御室桜遅咲きの桜の名所として有名だ。ユネスコの世界文化遺産に登録されている。
仁和寺御殿と庭園
金堂へ続く階段 もみじがとても美しかった^^
アクセス

大徳寺 地下鉄北大路駅から徒歩15分、または市バス「大徳寺前」下車すぐ。
龍安寺 市バス「竜安寺前」下車すぐ。
仁和寺 市バス、JRバス「御室仁和寺」下車すぐ。龍安寺から徒歩で10分程度。