桂離宮

後陽成天皇の弟・八条宮初代智仁親王により、宮家の別荘として創建された。実に35年も費やし、1649(慶安2)年頃に桂山荘が完成した。宮家の別荘として維持されてきた桂山荘は、1883(明治16)年宮内省所轄となり、桂離宮と称せられるようになった。
桂離宮の総面積は約6万9千平方メートルで、竹やぶに囲まれた敷地中央には、汀線(ていせん)を持つ池を設け、5つの中島に土橋、木橋、石橋を渡し、松琴亭、賞花亭などの茶亭や書院を配している。灯籠や手水鉢を要所に配した回遊式庭園と、数寄屋風の建築物の総合美観は世界的に知られている。
桂離宮の参観は宮内庁京都事務所に往復ハガキで申し込む。申込期間は参観希望日の月の3か月前の月の1日から、1か月前まで。参観は無料だ。他に京都御所、仙洞御所、修学院離宮も宮内庁に申し込む。詳しくは宮内庁ホームページで確認を。
http://www.kunaicho.go.jp/13/d13.html
なお、現在桂離宮内は写真撮影が禁止されている。表向きは苔の養生のためとなっているが、実際のところ写真愛好者のマナーがあまりにも悪質なためとか。近く撮影許可が出るそうなので、気持ちよく撮影したいものだ。したがって、ここには内部の写真は掲載していません。
竹を編み込んで作った桂垣 表門(特別な場合のみ開けられる)
参観者の入口 書院(パンフの写真を借用)
梅宮大社

桂川の東にあり、古くから酒造と安産の神として信仰を集めている。その名のごとく、梅の美しい神社として有名だが、広い神苑には多くの種類の植物が植えられていて、四季を通じて美しい花を楽しむことができる。
梅雨時には花菖蒲や紫陽花が咲き競い、美しい青色が涼しさを届けてくれる。
神苑拝観料:400円
境内・奥が拝殿 神苑の池と茶室
神苑では見頃を迎えた花菖蒲や紫陽花が雨に打たれて美しかった
鈴虫寺(華厳寺)

鈴虫寺の正式名称は「妙徳山華厳寺(けごんじ)」という。寺内に多くの鈴虫がいて、季節に関係なく一年中鳴いていることから、鈴虫寺と呼ばれるようになった。1723(享保8)年に華厳経の再興に力を注いだ学僧、鳳潭(ほうたん)上人が開創した。現在は臨済宗の禅寺で、鳳潭上人の座像や隠元筆の寺号偏額を安置している。
ここには「わらじを履いたお地蔵様」がいらっしゃる。なので、お願いをする時には、必ず自分の住所と名前をお伝えすると、願いを叶えに来てくださるという。
住職の説法が楽しくて人気があり、平日にもかかわらず、境内は若い女性であふれていた。
拝観料:500円
良い雰囲気の石段を登っていく こぢんまりした回遊式庭園
地蔵院(竹の寺)

苔寺や鈴虫寺ほど知られていないが、参道沿いの竹がすてきな地蔵院(通称、竹の寺)がある。参道から総門を経て本堂に至るまで竹の道が続いている。
衣笠山地蔵院と号し夢窓国師を開山とする臨済禅宗の寺院だ。
このお寺は、一休さんこと一休宗純が幼少時代に過ごしたことで知られている。
方丈の前庭は枯山水庭園で、16個の石を配し、その表情から「十六羅漢の庭」と呼ばれている。撮影禁止なのが残念。
拝観料:400円
総門の中は竹が茂っていた 庭園へ入る門


(苔寺・東林院へ)