永澤寺(ようたくじ)
永沢寺花しょうぶ園


兵庫県三田市の郊外、標高550メートルに位置する。永沢寺(えいたくじ)花しょうぶ園という。永澤寺が建立された1370年頃、この山里には「ノハナショウブ」が自生していたと伝えられている。花しょうぶ園は昭和50年に開園。永澤寺を借景に取り入れ、東屋や灯籠を配した、33000平方メートルの広い敷地に、650種300万本の花菖蒲が植えられている。見頃は6月上旬〜7月上旬で、色とりどりの花菖蒲が咲き乱れる。
釈迦三尊を祀る本堂 きれいな睡蓮が咲いていた
色とりどりの花菖蒲が咲き乱れる永沢寺花しょうぶ園
観音寺(かんのんじ)

京都府福知山市。関西花の寺25カ所の第一番に数えられる紫陽花の寺。6月初旬〜7月初旬には、1万株の紫陽花が咲き乱れ花浄土と化す。天武天皇の勅願で義淵(ぎえん)僧正が開基、聖武天皇の願いで良弁僧正が伽藍を増築したという。本尊は十一面観音立像で、744年に安置された。
観音寺の本堂 雨粒がとってもよく似合う
境内を埋め尽くす紫陽花 この花の中を回遊できる
應聖寺(おうしょうじ)

兵庫県神崎郡福崎町。福崎は柳田国男の故郷として知られる。
比叡山延暦寺を本山とする天台宗の寺院で、1300余年前、白雉年間天竺の高僧法道仙人によって開基されたと伝えられている。江戸中期の作という庭園には、約50本の若木が植栽されている。白い花弁は咲いてからたった1日で落ちてしまう。はかなく無常の象徴として、平家物語の「沙羅双樹の花の色」の文言はあまりにも有名だ。釈迦もこの木の下で入滅した。
本堂では花説法が聞ける 抹茶をいただきながら庭を眺める
サツキの花衣をまとって池の畔に横たわる石の涅槃(ねはん)像(左)と、たくさん植えられている沙羅双樹
鶴林寺(かくりんじ)

兵庫県加古川市。聖徳太子の創建と伝わる。聖徳太子が16歳のとき、秦河勝(はたのかわかつ)に命じて、589(崇俊2)年に精舎を建立し、刀田山四天王寺聖霊院と名付けたのが始まりという。718(養老2)年には七堂伽藍が整い、太子信仰が高まった鎌倉・室町の全盛期には300坊を数えた。境内は鶴林寺公園の緑に囲まれ、国宝の本堂、太子堂をはじめ、多数の重要文化財が建ち並ぶ。ここには「あいたた観音」が祀られている。盗人がこの観音像を盗み溶かして一儲けを企んだが、「観音様のアイタタ」という声に驚き、像を返し改心したという伝説がある。
和様・大仏様・禅宗様の折衷様式の本堂と、仁王像
広い鶴林寺の境内 美しい沙羅の花 菩提樹の実がなっていた
観音寺の住職の詩画を展示した
詩風館が建ち、もち麦うどんなど
が頂ける。写真はもち麦うどん
應聖寺では庭園を見ながら
抹茶をいただくことができる
アクセス

永沢寺花しょうぶ園
 中国自動車道「神戸三田IC」、舞鶴道「三田西IC」「丹南篠山IC」から約30分。無料駐車場がある。
 入園料 900円 8:00〜17:00 (永澤寺の拝観は無料、特別展は300円。ただし、花しょうぶ園入園者は無料)

観音寺
 舞鶴道「福知山IC」から約10分。無料駐車場がある。
 拝観料 400円 9:00〜17:00

應聖寺
 舞鶴道「福知山IC」から約10分。無料駐車場がある。
 拝観料 志納(200円)  庭園拝観は別途500円(抹茶付き)

鶴林寺
 JR山陽本線「加古川駅」下車、バス5分。
 加古川バイパス「加古川IC」から約10分。無料駐車場がある。
 拝観料 300円 9:00〜17:00